『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』読んだ
本読めてないので読んだ。なお、購入日は去年の12月。
出版社ページ : https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/1212-b/
雑な感想
- 新自由主義の恐ろしい特徴に、競争原理を内面化して国家や企業に都合の良い人材に自ら進んでなっちゃう(そしていずれは燃え尽き症候群)という点があることを指摘していた。
- 大学時代のゼミ担当教授に同じことを口酸っぱく注意されたな。でもまるで覚えてなかった。いや、覚えてなかったというよりは脳みそだけで理解していて、いざ自分が鬱病にかかってからようやく肉体全体で腑に落ちたというか。
- 時代ごとにどんな本がよく売れたかを列挙しているが、フィクション・ノンフィクション問わず、書かれた時代の特徴が色濃く反映されている。
- 「時代に合わせて需要に答えている」と表現すれば聞こえはいいが、悪く言えば現状追認的で、おそらく作者のほとんどがそのことを自覚していない。
- 「本をよく読むほど頭が悪くなる」ってこういうことかも。読むべき本を選ぶ際は発行部数とかが基準になりがちだし、それは現状追認的な(国家や企業に都合の良い)思考様式に組み替えられるってことに繋がるから。
- 読む本の発行年月日をバラけさせることで回避可能か?あるいは、直近で流行ってる本には手を出さないとか?
- 本書では深く突っ込まれてなかったが、副業ってなんなん?
- あれって、(フルタイムではない)本業の空いた時間にやるためのものだったり、一部の仕事中毒者がさらなる富を求めるための手段って認識やけど、なんか世間の風潮見てたら「(フルタイムの)本業だけではやっていけないから追加でやるもの」っていうふうに見える。
- それ、そもそも本業が破綻してへんか?「健康で文化的な最低限度の生活を支える収入」を保証できない労働ってなんやねん。
- 「給料は増やしたくない。人手も足りない。でも黙って働け。」って意思を上手いこと「副業」という言葉に変換した結果なんだろう。しらんけど。