政治学の偉人たち
政治学と情報工学。これらの単語チョイスには、SFオタクである貴様らの胸に何かしら熱いものが込み上げてくるのではないでしょうか。え、そんなことはない?そうすか。
アーサー・ベントリー
制度の形式的な研究ばかりしている政治学を「死せる政治学」と批判。多様な集団が政治に影響力を行使している様を動的に解明。「政治過程論」の始祖。
デイヴィッド・トルーマン
集団間の対立はなぜ均衡化し、社会秩序が安定するのかを分析。
- 個々人はいろんな集団に重複加入しているから。
- 普段は組織化されていない利益に危機が生じると、それらは自ずと組織化されて政治に影響力を行使し始めるから。
デイヴィッド・イーストン
- 政治を「社会全体のために、価値を権威的に配分すること」と定義。
- 政治現象を、要求と支持からなる「入力」を受け取り、決定と行為を「出力」するシステムであるとモデル化。
チャールズ・ライト・ミルズ
第二次大戦以降の戦争経済(SFオタクがビンビン来るキーワードキタコレ)によって、政治エリート、経済エリート、軍事エリートに権力が集中。これらが結びついた「パワー・エリート」がアメリカを支配していると指摘。
ピーター・バクラック、モートン・バラーツ
人々に何か(本当に重要な争点など)を選ばせない、知らせない、封じ込める「非決定権力」論を提唱。
スティーヴン・ルークス
権力の3類型を提唱。
- 決定する権力
- 決定させない権力
- 人々の認識や選考を形成する権力
ロバート・ダール
「選挙における競合(政治エリート層の自由度)」と「団体の自由な競合(一般民衆層の自由度)」という2つの軸を使って、民主主義の発展具合を図式化。これら両方が極まっている民主主義を「ポリアーキー」と定義したことで有名。フリーダムなアメリカ万歳。
セオドア・ロウィ
ダールの弟子。師匠を批判。「アメリカは確かに最初は自由だったが、勝者が固定化してくると自由競争など生まれないのではないか?」。弟子に批判されたダールは後年、自分の意見を改めることに。
スーザン・ストレンジ
物事がどんな風に起きていくべきか(ゲームのルール)を決定する「構造的権力」をアメリカが握っているとし、アメリカ本位のグローバリゼーションを批判。
例によって雑なまとめ方なので、正確に知りたかったら各自で調べるように。以上、解散。
たぶん、続く。