勝手にレビュー19 : 稲葉浩志の1stシングル『遠くまで』
B’zのシングルは数が多すぎるので個々のレビューはしませんが、稲葉ソロのは①数が少ない、②アルバム収録されていないものが多い、という理由からレビューしていきます。
稲葉浩志『遠くまで』1998年12月16日
1. 遠くまで 3 / 5 点
ストリングス主体のバラード。
『マグマ』の時の弱々しさを若干引きずっているかのような歌詞だが、それでもずいぶん前向きになった。
精神的に疲れ果てボロボロになった主人公が、懸命に「遠くまで」歩み始める歌。
手をのばせば すべてが近づく 消えそうな 思い出も おぼろげな未来も
2. CHAIN 4 / 5 点
お気楽ロック。
愚痴ばかりで何の改善案・改善行動も示さない僕のような人種を、稲葉ばりの言語センスでバッサバッサと切り刻んでいく。
「あいつにNO 自分にもNO(イエスのくせに)」の部分の「イエス」は文字通り「YES」という意味か、それともイエス・キリストのことか。宗教紛争まったなしなのか。
そうした説教だけでなく、「あらゆる物事は根源的に繋がっている、それを探っていこう」という稲葉の知性が光る曲でもある。
あの人もこの人も たいしたもんだけどたいしたことない 精いっぱい生きている それだけでもういいもういいよ
3. Not Too Late 4 / 5 点
1曲目と同じく、ストリングス主体のミディアム・バラード。
曲名を見ればわかる通り、志半ばで挫折した者を再度奮起させる応援歌。
稲葉ソロの応援歌は、B’zの時のような雄々しさではなく、弱者をいたわる慈愛で満ちている(ような気がする)。
いつでも誰かに優しくされてないと イヤになる僕は そんな贅沢もんだったっけ?
総評 : なし(曲数の少ないシングルのため)
9年前のとある中古ショップにて、50円のこのシングルと200円の『The 7th Blues』を発見した時は、心の中で「神様ありがとう」と感謝しました。あ、それだけです、以上です、終わります。