勝手にレビュー5 : B'zの2ndミニアルバム『WICKED BEAT』

今作は完全新曲一切なし、全曲英詞という攻めた内容です。

B’z『WICKED BEAT』1990年6月21日


1. I Wanna Dance Wicked Beat Style 3 / 5 点

2ndアルバム収録『君の中で踊りたい』のほぼ全英詞アレンジ。サビ始めの「踊りたい 君の中で」という部分だけ日本語そのまま。
曲が始まる前に、今回のアルバム全体を通したOPテーマが差し込まれています。
原曲と比べてバックの打ち込み音が増えたり、ギターソロが長くなってますが、まあそれだけです。


2. Komachi-Angel Red Hot Style 1 / 5 点

この曲名を見て僕は思い出しました。そういえば『太陽のKomachi Angel』ってオリジナルアルバム未収録シングルだったなと。
原曲と比べてギターソロが長い以外はほぼそのまま。
B’zは『太陽のKomachi Angel』からオリコン1位の常連となったわけですが、なぜこの曲がヒットしたのか僕には未だに理解できません。スパニッシュ要素を取り入れたデジタルサウンドは耳に馴染みますが、ネタ曲としてのインパクトのほうが強いですし、歌詞も深いわけではなし。当時の空気感を味わえなかったゆとりの僕にとっては謎です。


3. Bad Communication E.Style 3 / 5 点

1stミニアルバム収録『BAD COMMUNICATION』の全英詞アレンジ。バッコミ2つ目。
前々回のレビューで、バッコミの原曲と他のアレンジ版との違いがわからない、みたいな文章を書いてましたが、今回で少しだけ判明しました。稲葉のボーカルの厚みや、演奏の緩急のつけ方ですわ。アレンジされるごとにいろいろ変化させてくるから、録音時間が長くても飽きがこないのです。


4. Lady-Go-Round “W-40”Style 2 / 5 点

2ndアルバム収録『Lady-Go-Round』のほぼ全英詞アレンジ。和歌の部分だけ日本語。
打ち込み音が増えたことで艶やかさが鳴りを潜め、HIPHOPじみた(そこまで極端ではないか)曲になったのは痛い。
曲の終わりに、アルバム全体を通したEDテーマが流れる仕様。


総評 2 / 5 点

英語版をどうしても聴きたい、B’zの作品をコンプリートしたい。そうでない人にとっては聴く価値はあまりないでしょう。
今作でTMネットワークじみたテクノサウンド路線は一旦終わり、次作からいよいよロック色が強まって行きます。